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★FLMASK裁判傍聴日記★
【第7回FLMASK裁判 傍聴記録】by 樋口 陽介
7月30日、大阪地裁803号法廷で、「FLマスクリンク裁判」の第7回公判がで開か
れた。かれこれ7回目を迎えた公判だが、今回から、裁判長が、また、第5回公判
から検察官が変更されていることなどから、かなり法廷の面々も変わってきた。
今回も、引き続き、証人尋問と証拠の認否が行われたわけだが、メインは検察
側から弁護側に開示された4枚のMOについてのやりとりになった。
ちなみに、この4枚のMOは、
■警察(大阪府警旭署)が捜査の過程でWebから入手したデータを保存したMO
■同じく捜査で使用していたZipディスクのデータをコピーしたMO
■正犯Koのプロバイダ(ベッコアメ)のサーバーの押収データを保存したMO
■押収した正犯(Ko)のパソコンのハードディスクのデータをコピーしたMO
となっている。
これらのMOがなぜ出てきたのか。これまでの公判では、検察側から証拠として
画像データを撮った写真が提出されていた。これに対し、弁護団が再三MOを開示
するよう要請していたため、ようやく上記の4枚のMOが提出されたという次第。
MOの開示を受けた弁護側は、データを検証したところ、
■写真として既出の証拠と食い違いが多かったことや、
■ディレクトリ構造、フォルダの分け方などが整理されていないこと
などから、「フォルダ構成や名前などからデータの種類が全く見えてこない」と
して、大畑証人への尋問は、
■写真として出されていた画像は「どのMOの、どのフォルダのファイルなのか」
■また、「それは何時の時点で、どういう経緯で入手・保存したものか」
など、データの入手経路の問題、データは写真証拠と一致するものなのかどうか
という問題に焦点が絞られた。
これに対し、大畑証人は、終始、
「どのファイルがどこにあるかというのは記憶に頼る」しかなく、「即答できな
い」との証言を繰り返したことで、弁護団、裁判官の二者が、ともにしばらく時
間をおいて整理した方がいいのではという流れになり、法廷は1時間弱の休廷。
その間、裁判官、検察、弁護団の三者が今後の裁判の進行について改めて協議し
た。
再び開廷された後は、次回以降の進行についての説明があり、午後4時頃、閉
廷した。
【解説】
今回の裁判では、やはり、データに対する認識の相違(警察・検察側と弁護側
の)がくっきりと出たように思う。捜査に当たった巡査は「私は、捜査の過程で
収集していたデータが証拠になるとは思っていなかったので、そんなに厳密に分
けていたわけではない」と証言した。これなどはまさにその典型例ではないか。
しかし実際には、この裁判で最も重要なのは、
■何のデータがInter-net上で「公開?」されていたのか、
■それは何時なのか、
■どういう経緯でそれを捜査で入手したのか、
■本当にその時にInter-net上でその画像が公開されていたと証言できるのか、
など、全て(画像)データにまつわるデータ(情報)に関わることなのである。
勿論、(画像)データについては、果たしてそれは現行刑法175条で問われる
「モノ」なのかという「入り口の部分での問題」はあるが、百歩譲って「画像
データをモノとして考えた場合に違法かどうか」という議論をするとしても、そ
こで議論の材料になってくるデータの管理、整理がお粗末であれば、十分な議論
になるわけがなく、ましてやそれで有罪まで持ち込むというのは強引というもの
ではないだろうか。
また、どこにどの画像を保存したのか分からないのなら、法廷にパソコンを持
ち込んで実際に証人に操作してもらったほうが手っ取り早いのでは?という気も
個人的にはした。
被告人K氏は今回もほとんど発言の必要がないのに来阪。証人である巡査の発
言もいまいち。もどかしさばかりが残り、なんとも後味の悪い公判だった。
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次回公判は9月14日(月)/大阪地裁803号法廷/午後1時15分〜