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★FLMASK裁判傍聴日記★
【第2回公判傍聴記】 By. 樋口 陽介@大阪大学新聞会
<用語>
正犯A氏:アダルトクラブJ−BOX運営者
正犯B氏:あまちゅあふぉとぎゃらりー運営者
(滋賀県の会社役員)
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【所感】
第2回公判を終えて、
検察の主張する点がより集約されてきた感は受けた。
前回起訴状でのべられたように、K氏は幇助犯であるため、
いわゆる正犯と「取り決め」を行い、共謀・意思の連絡を計った、
ということが、検察側訴因のコアのようである。
これに対し、弁護側は、メール、リンクなどの事実関係では
争わないが、それらは犯罪を構成しないとして、
全面無罪を主張している。
また、注目は、デジタル・データが検察から弁護側にも
引き渡されることになり、
今後法廷にパソコンが持ち込まれることがほぼ固まりつつある。
無論、このことは裁判史上初である。
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全体の時系列的な流れの前に時間がない人のために、
まず記者会見の模様から。
【記者会見の模様】
メール、リンク許可、リンク張り、などの事実関係は
争っていない。
それにこれらは犯罪を構成しないし、これらの事実関係の中に
「取り消め」などは一切無い。
ただ、検察側の価値評価に基づく事実は拒否する。
この裁判では、
インターネット上のリンクの意味について問いたい。
リンクを張ったことは無罪であり、正犯が無罪なので従犯K被告は
無罪である。この2本を機軸に据える。
今回最も重要なことの一つに、裁判の場に初めて電子データが
証拠として出てくることがある。
どのように裁判証拠として使うのかは
検討していかないといけないが、
パソコンを法廷に持ち込むなど準備している。
公然陳列は、皆が労せずして見えるようなことを禁止している
ものであり、皆に見えたのはマスク画像。見る方に、
マスク画像&マスク処理ソフトのダウンロード、
マスク再処理…などの多くのことを要求するのは公然陳列に
当たらないのでは。あまりに杜撰な刑法解釈。
罪刑法定主義でこういうことは許されるのか?
検察側が従来の法の枠を無視して荒っぽく処罰する。
検察の方がバーチャルでサイバーだ。
現在、幾つかの事件が係争中で、それぞれ猥褻の基準が、
岡山(マスク画像そのもの)、大阪・別件(データそのもの)、
K氏(マスク画像+α)とバラバラだが、統一見解を打ち出すべき。
そうでないと、それぞれの被告は法の下の平等を享受できない。
それに起因してか、最近摘発がパタリと止んでいる。
なぜ摘発しないのか。
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以下、長くなるが、出来るだけ詳細にメモから起こした。
【今日の裁判】
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1:10pm 弁護団入廷
1:12pm 判事入廷/起立・礼
1:13pm. 黒田検事&助っ人(男)入廷
公判開始
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まず、裁判冒頭から弁護側が前回検察側から出された
起訴状に対し意見を行い、「正犯2名の行動に『先立ち』」
とあるが、この「先立ち」という文言は起訴状では正犯実行
(マスク画像のホームページ掲載など)の先にあったということを
意味するとしか読めないが、一体何時のどういう行為を指して
いるのか」と正した。
これに対し、黒田検事は、
顔を傍目にも分かるほど上気させながら、
「そうではなく『取り決め』行為は正犯実行行為終了まで
続く幅のあるもので、幇助行為を全体を修飾するのだ」と言った。
また、一般の日本語的には「先立ち」の修飾関係は
おかしいかも知れないが、事後従犯でないことを指すために
「先立ち」というのは刑法上の定型文句だと言った。
これに対し弁護側は、教科書的なことはおいておいて、
その幇助行為は、具体的に何時行われたどういう行為なのか説明を
何度も求め、結局、それらを検察側が要約して回答することになり、
裁判は一時休廷…。
休廷後、検察側は、正犯(A氏/B氏)とK氏の間で行われた
「取り決め」について以下のように説明した。
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《A氏》
97/09/07 K氏→A氏 メール
97/09/17 K氏→A氏にリンク申し入れ
97/09/19 A氏→K氏に承諾(リンク行為の「取り決め」成立)
97/09/20 K氏→A氏 FLマスク無償援助申し入れ。
97/11/01 K氏→A氏 ユーザー・コード付与。
(無償援助の「取り決め」成立)
(ただし、この後しばらくも
A氏は登録せずにFLマスクを使っていたらしい)
《B氏》
97/10/20 K氏→B氏 リンク許可願い&コード付与申し入れ
97/10/20 B氏・K氏、相互リンク成立
(リンク行為の「取り決め」成立)
97/10/22 コード付与(無償援助の「取り決め」成立)
※ちなみに、「取り決め」は普通、
申し入れ&承諾で完結し、成立する。
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以上をふまえ、「取り決め」行為はA氏の正犯
(マスク画像掲載など)の9/17に「先立っ」てないじゃないか
という弁護側の意見に、
検察側、起訴状の文言を補正(訂正という言い方は頑なに拒んだが
事実上同じこと)。
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と、これだけ杜撰な起訴状を補正(!)させるのに
かなりの時間を要したわけだが、この後、K氏による罪状認否、
弁護人の意見陳述が行われた。
【K氏罪状認否概要】
まず、FLマスクは、マスク処理、画像処理ソフトで、
マスクをかけることが主な機能で、検察が匂わせるように
「外すための」機能が主なわけではない。
《A氏の件》
Aさんの行為の詳細はK氏には分からないが、送ったメールは、
リンクを張るときの挨拶のようなもので、それに特別な意味
(共謀などの)は一切無い。また、K氏はAさんの
マスク画像の載っているホームページは見たが、
マスクを外してはいない。
それから、K氏がAさんとメールのやり取りをしたとされる
横浜のマンションは、当時まだ建築中で、
そこでメールのやり取りはしていない。
K氏は、Aさんに何かしてくれとか、
マスク画像を載せてくれとか、
使用法方を載せてくれとかK氏の側から言ったことは一切ない。
また、リンク、コード付与など以外で、個人的に話をしたり、
郵便による手紙や、メールをやりとりしたこともない。
それに、Aさんの名をK氏は逮捕後初めて知った。
K氏は、マスク処理技術に興味があり、
ホームページ/FLマスク・サポートは
“マスク技術の専門的なホームページ”にしたかった。
また、K氏のリンク行為は、
インターネット・ユーザーのための行為で、
A氏を助けるための行為ではない。
《B氏の件》
大半はA氏と同じだが、97/10/20には、
横浜のK氏宅のビルは建設中で存在し
ておらずメールの送受信はそこではしていない。
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【被告人罪状認否を受けての弁護側意見陳述】
概ね被告と意見は同じ。
■K氏→正犯のリンク依頼は、
K氏のホームページ利用者への便宜であり、正犯のためではない。
また、マスク画像を作らせたり、何かさせたことは一切無い。
検察側主張の、共謀、意思の連絡なども一切無い。
■正犯の行為は無罪であり、従犯従属性説に則って、
従犯(幇助犯)K氏は無罪である。
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【弁護側の検察起訴状に対する求釈明】
■起訴状の猥褻「物」とは何を指すのか?
マスク画像/利用法データ…
これらの入ったハードディスクのことなのか。
以下の点について釈明を求めた。
(1)マスク画像単体では猥褻物なのか?
(2)「利用法のデータ」とは何を指すのか?
(3)また、使用法/利用法/アクセスするための情報・データ
というように3種類の使い分けがあるが、
それぞれどういう意味なのか。
リンク先のURLなのか、マニュアルのことか、外し方のことか?
(4)マスクを付した画像以外に何を付ければ猥褻物になるのか?
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【弁護側証拠の認否】
一部に留保、不同意があったが、留保に関しては多くは書面、
写真などで出てきた情報データに関するものであり、
証拠で出てきているものがどのように作成されたものか
分からないため。元ののデジタル・データを開示して欲しい。
正犯二人・K氏の3つのハードディスク、プロバイダから押収した
データの入ったMOのそれぞれのバックアップデータを
開示して欲しい。
そうすれば留保部分はほぼ同意できる。
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■ 次回は、12/4/13:15〜@大阪地裁。 □
□ 予定は弁護側・冒頭陳述、データを受け取れれば証拠認否続き ■
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